自分にとって高校三年間の思い出なんてない。

どうやって三年間を過ごしたかも覚えていないくらい。

空白の三年間。

一番大事な時期なのに私には何もないのだ。



高校は地元の公立高校にいく。自転車通学。中学校までは普通だったのに。。。高校になると遅刻が多くなる。自転車でギリギリに登校し、そして授業が終われば速攻で帰る。部活にも入らず、バイトもせず、家で勉強もせず、休みの日にこれといった事もせず、長期の夏休みなどの休みも。。。結局、なにしていたんだ?どうやって時間を潰していたんだ?それすら今となっては分からない。ほとんど高校時代の記憶がないのだ。

おそらく家で一人でテレビみてゲームして寝て時間を潰していたんだと思う。何か趣味があるわけでもなく、一人でなにかするわけでもなく。ただ無為に時間を潰していた。高校入学当初の実力テストでは成績は50番以内に入っていたのに、高校三年の終わりには500番台に落ちていた。高校三年間で怠慢癖だけがついた。

中学生の頃は机に座って長時間、勉強する事は普通だったのに、学校の授業を聞くのだって普通に出来たのに。。。高校では机に座ることさえ苦痛になり出来ない。授業もうつ伏せで寝てちゃんと授業を受けれない。こういう高校三年間を過ごすと成績は落ちるし高校卒業後の現在に至るまで勉強そのものが出来ない体になる。

勉強するという行為すら出来ないんよ。まじで。よくうちらは第二次ベビーブームの年代なので受験の倍率は高かって大変やったっていうやん。でも私の場合は倍率が高かったから大学にいけなかったわけではない。勉強がそもそも出来なかったんよ。

どっか受かったでしょ?って言われることもあるけど、どこも受からなかった。ほんとそういう次元じゃなかったんよ。高校卒業時に、中学時代に自分よりも頭の悪いヤツが私立高校に行って有名大学受かったというのを聞いて私も私立行ってけばよかったなーって思ったのもあとのまつりでした。

高校三年間で私は腑抜けになっていった。

だらけた生活、人と接しない学生生活。

高校になって改めて人とコミュニケーションがとれないことに気がつく。二人っきりになると会話が出来ない。何をしゃべったらいいか分からない。ある子に遠足のバスの席決めで一緒に座ることになって「くらげと二人っきりになるの怖い」ってみんなの前で言われたことも今になってはいい思い出だ。

それからは二人になる場面になるとわざとトイレにいき一人になるようになった。この頃に便所飯も経験した。将来の夢や自分のやりたい事などこの頃は全く考えなかった。何の根拠もなく普通にやれると思い込んでいた。趣味もなく毎日だらだらと時間を浪費していた。周りの子がバイトしている時も私は部屋で寝ていた。周りの子がバイクの免許をとりに行っている時も私は何もせずに部屋で寝ていた。周りの子が部活で頑張っている時も私は部屋で寝ていた。

そして高校時代の思い出なんて何も作ることが出来なかった。自分の学校でもカップルが一緒に登下校しているのも見ていた。女子のグループや男子のグループがキャッキャしているのも見ていた。夏休み明けに教室にいくと日焼けしたクラスメイト達。。。。なんやかんやクラスメイト達は青春をしているようだった。

でも自分は何もしなかった。

高校卒業して5年後くらいに「ときめきメモリアル」という恋愛シュミレーションゲームをプレイしたんよ。三年間を使って部活したり勉強したりいろんなパラメーターをあげつつ女子と仲良くなってデートして、各種のイベントをこなして最後は伝説の木の下で告白されるゲーム。

私にはゲームしょっぱなに声をかけてくれる好雄(男友達)すらいなかった。何のパラメータもあげずずっと体力回復コマンドを押し続けたら三年間が終わったって感じだ。中学、高校の6年間で女子としゃべった事なんてない。挨拶くらいなものだ。

ほんと。。。高校時代、僕は何をしていたんだろうな。【2018.9.10】