今日もいつもどおりの一日を過ごすつもりだった。

そう過去形。

上司から一つの作業を命令される。

別に問題なく進行させたつもりだった。

そう過去形。

仕事も終わって帰宅しようとした時、そうその時。
上司から罵声をあびせられる。

そう、私がミスをしたのだ。
初めてのミス。
まあ、多少のミスは、のらりくらり避けてきていたのだが。
今回は違う。
完全な失敗なのだ。
頭が真白になるが、そうも言ってられない。
深夜遅くまで残ってやり直す。

これが今回の序章なんであろう。

その時はまだ、気付いていなかった。

帰りの電車に乗ってウトウトと眠ってしまった。

起きると終点。
改札へ行くと・・・・・・・・。



ない!
財布がなくなっていた。
そう全てがなくなった瞬間。
そう、スラれたのである。

内訳:金額 ¥52000
   免許証
   銀行のカード
   VISAカード
   定期券 3ヶ月分 ¥50000以上相当
   他もろもろ

このことを知った時、私は放心状態だった。
どうしていいのかわからなかった。
警察で盗難届けを出す。
が、交番にはじじいが二人。
盗難届けを作成するのに、1時間弱かかった。
交番で一人ぽっつんと丸くなっている自分がいっそうミジメに思えた。
なんでこんな目にあうのだろう?

精神的体力的にまいっていた自分にこんなことが起ころうとは。
胸がキリキリいたい。
締め付けられるような気分になった。
耐えられる状態ではなかった。
まっさかさまに落とされた気分。
汗がダラダラと体をはう。
頭をかきむしる。
焦点がさだまらなくなる。
大声をあげて叫びたかった。

家で帰ったところで眠れなかった。
だからといって何かする気力も湧かなかった。
目が冴える。